NEWS

【安田昌夫解説】食品系ECサイトをスタートさせたい!成功させるためのポイントとは

新型コロナウイルスの影響によってECサイトの需要はさらに上昇しました。
生活に必要となる衛生用品や日用品などのほか、洋服や靴などのファッションアイテム、電化製品など、様々なアイテムを自宅にいながら手軽に購入できる点がECサイトの大きな魅力です。
しかし、食品系のECサイトはまだまだ普及しているとは言い切れません。
食品という種類だからこそ、普及に至っていない理由があるのですが、本当に食品とECは相性が悪いのでしょうか?
食品系ECの魅力や成功させるためのポイントについて解説していくので、食品系ECサイトをスタートしたい、発展させたいと考えている人は、ぜひ参考にしてください。

食品とECは相性が悪いって本当?

2020年に入り、EC業界はさらに注目されています。
食品系のECも注目されていますが、EC化率はまだまだ低いことが現状です。
2014年のEC化率は1.89%ですが、2019年のEC化率をみても2.89%となり、それほど大きく成長していないことが分かります。
なぜ、食品系のEC化率が伸び悩んでいるのか、その理由を解説していきましょう。

 

利益率が低い

食品は、単価が安く保存もきかないことから利益率が高いとはいえません。
ECでは、在庫管理やピッキング、検品や配送といった工程があり、人件費もかかってしまいます。
利用者が少なく伸び悩んでいる場合には、利益率の問題からEC業界からの撤退を考える企業も多くいるのです。
利益がでるような仕組みづくりを考えることで、より発展を目指せるでしょう。

 

鮮度が重要と考える人が多い

魚や肉、野菜などの生鮮食品となるので、「鮮度」が重要だと考える人は多いでしょう。
せっかく頼んだにも関わらず、状態の悪い商品が届いたらクレームとなり、信用ができないとネット上で評判になる可能性もあり売上の減少にもつながるので危険でしょう。
しかし、生鮮食品は保管が難しいです。
冷蔵や冷凍の設備が整った物流拠点でなければ、全国各地に配送することはできません。
そのため、物流拠点の確保も重要な課題となります。
また、鮮度が重要なので、自分で手に取り商品を見定めたいと考える顧客も多いです。
しかし、ネットだと自分で確認することはできません。
そのため、自分で手軽に確認できる近所にあるスーパーやコンビニなどで買い物をする顧客が多いのです。

 

スーパーやコンビニの利便性の高さ

スーパーやコンビニが近所にあればネットを活用しなくても手軽に買えると考える人も多いはずです。
店舗数も多く、それぞれのお店によって商品や売り方にも工夫があり、自分に合うお店を選んで足を運ぶことができます。
鮮度や品数も自身で選び好きなように購入できるので、便利だと感じるでしょう。
ECならではの魅力を引き出し、実店舗よりも便利だと顧客に伝える必要性があるでしょう。

 

配送料の負担

事業者によっては、○○円以上の購入で送料無料といったサービスを提供している場合もありますが、その分の送料は事業者が負担しているのです。
送料に関しては、値上げすることもあり事業者への影響は大きいでしょう。
そのため、送料無料のサービスを実施していた事業者もサービスを取りやめ、顧客負担に変更を余儀なくされた事業者もあります。
こうしたことから、配送料のかからない実店舗での購入の方がメリットが高いと感じるため、顧客が増えないことで食品系EC業界の成長が伸び悩んでいると考えられます。

食品系ECサイトには魅力がたくさん!

食品系EC業界には、まだまだ課題がたくさんあります。
しかし、魅力も多いのでいくつかご紹介していきます。
下記のような魅力がさらに広まれば、業界もさらに発展することが考えられるでしょう。

 

手間が省ける

ECサイトの最大の魅力は「手間が省ける」ということです。
食品を購入する場合、お店に直接行き食材を選んでレジに並び購入します。
しかし、ECサイトであればお店に行く手間を省けます。
近所にスーパーがあったとしても、雨の日や雪の日、強風の日、猛暑の日といった天候が悪い時には、家から出るだけでも億劫に感じてしまいます。
しかし、ECサイトであればお店に行く手間を省け、購入した商品は自宅まで届けてくれます。
そのため、高齢者や妊婦、子育てをしている世帯の人であれば、より便利に活用できると考えられるでしょう。

身近で買えないものを取り寄せできる

自宅でも外食と同じように美味しいものを食べたいと考える人もいるはずです。
普段とは違う「ちょっと良いもの」がほしい時、ECサイトは大いに活用できるでしょう。
地方の特産品のなかには、その土地に出向かなければ購入しにくいものもあります。
しかし、ECであれば気軽に取り寄せることも可能なので、家にいながらでもちょっとした旅行気分を食卓で感じることができるでしょう。

食品系ECサイトを成功させるためのポイント

最後に食品系ECサイトを成功させるためのポイントを解説していきます。
下記を参考にしてサイトの集客率だけではなく、売上率のアップを図っていきましょう。

 

ファーストビューにこだわる

ECサイトを開いた時、魅力的に感じることがなければ購入にはつながりにくいです。
見にくいサイトや簡単に購入できないと判断されれば、違うサイトへと流れてしまうでしょう。
「美味しそう」と感じられる写真やキャッチコピーなどを使用し、ファーストビューを魅力的にしていくことが大切です。
そのためにも、専門家のアドバイスなどを参考にサイト作りをしてみてください。

 

情報提供は詳細に

産地や生産者を気にして購入する人も多くいます。
誰が作ったのか分からないものであれば安心して購入できないからです。
それぞれの商品の特徴など、商品に関する情報はできるだけ細かく記載しておきましょう。
積極的に紹介することで、信頼性を高めることができ、売上アップにもつながりやすいです。

 

ECならではの魅力を作り出す

「限定商品」に魅力を感じる人は多いです。
「このサイトだけしかない商品なんだな」となれば、実店舗とは差別化ができ、企業に対しても魅力を感じるでしょう。
このECサイトにしかない限定商品やサービスを取り入れることで、実店舗だけではなく他社サイトにも負けない魅力を出すことができます。

 

継続するメリットを与える

売上を伸ばすためにはリピート率を上げることもポイントです。
そのためには、購入してくれた人にきちんと感謝の気持ちを伝えるよう努力することも忘れてはいけません。
購入してくれた商品に加えて、感謝の手紙などを添えると事業者への信頼度も高まります。
購入してくれた商品を使ったレシピ集や美味しく食べる方法などを紹介することも得策です。

食品の情報は積極的に紹介する、ECサイトでしかない魅力を伝えるなど、成功させるためのポイントはいくつかあります。
下記に食品系ECを実施している各企業の取り組みをご紹介していくので、自身が運営するサイトでも参考にしてみましょう。

 

Amazonフレッシュ

利用したことがなくてもAmazonを知っている人は多いでしょう。
そんな大手EC企業のAmazonでも生鮮食品を取り扱っています。
17万点以上もの商品があり、手軽に調理ができるミールキットなども取り扱っています。
注文すれば最短で当日受け取りも可能で、朝8時から深夜0時まで受け取れるので、様々な世帯に取り入れらえる魅力を持っています。
現在では東京の一部エリアでしか利用できませんが、今後拡大することも予想できるでしょう。

 

オイシックス・ラ・大地

有機野菜や無農薬野菜など、安心安全な食品を取り扱っていることで有名なのがオイシックス・ラ・大地です。
野菜セットの定期購入を促すことでリピーターを獲得しています。
野菜を美味しく調理する方法も一緒に送られてくるので、満足できる工夫がされています。
子どもにも安心して与えられる食材とあり、子育て世代に響くサイトでしょう。

まとめ

食品系ECサイトは、便利で魅力的なポイントがたくさんあります。
しかし、問題点もありまだまだ現在では普及には至っていません。
今後、食品系ECならではの問題点が改善され、少なくなっていくことで、顧客がさらに増え続け発展していくことが予想できます。
ECサイトならではのユニークな魅力を取り入れることができれば、様々な人たちから注目を集められ、利用客や売上のアップを見込めることが考えられるでしょう。
上記でご紹介したような、Amazonフレッシュやオイシックス・ラ・大地のように、そのサイトにしかないような魅力を自身のサイトにも採用し、成功できるよう工夫を凝らしていきましょう。

 

ECコンサルタント・アドバイザー
安田昌夫

  • 東京都出身1984生まれ
  • ECサイト運営歴10年で広告費をかけずに45万PVを達成
  • 適切な集客・広告運用のサポート・無駄な広告費をカットするためのアドバイスを得意とする
  • 月商1200万円突破

関連記事

  1. ヤマト運輸「ネコポス」サイズを2.5cm以内から3.0cm以内に…
  2. snap.me(スナックミー)が体験型ポップアップを出店
  3. オリジナルパッケージが作れる!BASE拡張機能「canal Ap…
  4. ヤマト運輸の配送サービス「EAZY」がヤフオクとPayPayフリ…
  5. おやつD2Cスナックミーが「おやつ共創パートナー」を募集
  6. ファミリーマートにコスメブランドが誕生。NOINが手掛けるコスメ…
  7. 生鮮食品EC「クックパッドマート」を導入したマンションが1万戸突…
  8. コンタクトレンズ ECサイト構築を手掛けるEcbeingとメガネスーパーが「オーダ…
2021年3月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

💡NEWS💡

  1. コーヒー
  2. Twitter

新着記事

  1. 【安田昌夫解説】集客率の高さや充実したサポートが魅力的な楽天市場の実態に迫る! インターネットショッピング
  2. 【安田昌夫解説】大手EC企業が手掛けているアプリについてご紹介!
  3. 【安田昌夫解説】EC業界のトレンドと注目ポイント 通販

おすすめ記事

【安田昌夫解説】ユーザー体験の基礎知識と改善のポイント

ネットの普及に伴い、購買者はスマホやタブレットなど多様なデバイスで好きな商品を買えるようになりました…

PAGE TOP